◆第14号 2007年4月15日
新入社員から尊敬される輝くリーダーになるために何が必要か?
新入社員が入社して早2週間経ちましたが、イキイキ元気にがんばっているでしょうか?
社会経済生産性本部の発表によりますと、今年の新入社員のタイプを「デイトレーダー型」と命名しています。どういうタイプかというと、「就職した会社とともに育っていこうとは考えず、常によい待遇、よい仕事を求めて『銘柄の乗り換え』(転職)をもくろむ傾向がある」と分析しています。つまり、1日に何回も株取引を行い、儲かる株に転々と投資するネット上の個人投資家のように、仕事や上司が気に入らなかったり、他にいい会社があれば、すぐに会社を辞めてしまうこともいとわないということです。
さて、リーダー・管理職の皆さんは、「デイトレーダー型」とも呼ばれる今年の新入社員の意識をどのように感じているでしょうか?アンケートによりますと、今年の新入社員は、「理念に共感できること」「社長や管理職が魅力的であること」を重視して会社を選んでいるそうです。実際、「デイトレーダー型」のような新入社員ばかりではないと思います。新入社員がすぐに会社を辞めてしまう真の原因は、受け入れ側の会社や管理職に問題があるように感じます。このような志の高い意識を持ち入社しているのに、会社の理念をキチンと教えないまま、スキル・知識ばかり教えて、成果や結果のみを求めるから、新入社員は早々と会社を辞めてしまうのです。
リーダー・管理職は、結果を出すことも大切ですが、「大きな夢と高い志」「大きな度量と人間力」「情熱と行動力」を持った魅力的な人間になることが大切です。新入社員の力を発揮させるためにも、リーダー・管理職自身が、自分を磨き、企業の柱として、情熱を持って仕事をしていかなければなりません。
今週は、リーダーシップとは何か?尊敬される輝くリーダーとは?について書いてみました。
(1)リーダーは企業の大黒柱である。(組織はすべてリーダー次第)
1.リーダーにやる気があれば、やる気が部下に伝播してやる気集団ができる。
2.リーダーが創造的であれば、部下の創造性を伸ばして創造的な集団ができる。
3.リーダーの生産性が高ければ、部下の生産性も高まり効率的な部隊ができる。
(2)リーダーは変革者になること!
1.課題とあるべき姿を明確化すること。
2.企業風土を革新すること。
(3)リーダーは目標と方針を明確にすること。
1.目標と方針は何かを明確にすること。
2.部下の理解できる言葉で繰り返し、繰り返し訴え続けること。
(人間は忘れる動物である。反復しなければ1日で30%忘れ、2日で50%忘れる。)
(4)リーダーは部下を通して成果を確実に上げ続けること。
1.仕事とは、部下一人ひとりの持てる能力とエネルギーを目標にむかって100%
発揮させ、期日までに期待した成果を出してはじめて意味がある。
2.そのためには、部下の能力をよく見極めて適材適所に配し、能力より少し高めの
仕事を配分し、その進捗状況を管理・チェックし、仕事が確実にできるように部
下を指導・育成し、やる気にさせてその能力を100%引き出すこと。
3.部下を勇気づけ才能を伸ばす環境を作り、それをいかに持続させるかがポイント。
(5) リ−ダ−は徳性(人間)を磨くこと。
1.正しい心(マインド)を持つこと。
・全ての物事に対して「肯定的に見、前向きに考え、積極的に行動する」こと。
・誠実、素直といった精神が人間を大きく育てるので大切にすること。
2.正しい人間観を持つ。
・自分は不完全であるという自覚から滲み出る謙虚さを持つこと。
・不完全だから日々進化することを目指して生きること。
・人の役に立ち、世の中に貢献できる存在になること。
(6) リ−ダ−は「情熱なくして成功なし」と思うこと。
1.成功と失敗は始めからあるのではない。成功するまで情熱を持ってやり続けた人
だけが成功する。
2.企業や人間が成功するか否かは、『能力×運×情熱』と言われている。いくら能力
があっても情熱がなければ上手くいかない。「情熱」が最大のポイントである。
(7) リ−ダ−が良い笑顔を持ち、ネアカ人間であれば部下のやる気を引き出せる。
1.リ−ダ−は良い笑顔を作ること。
2.人間は笑顔のいい人のそばに自然と集まってくる。人が集まれば情報が集まり、
知恵が集まる。だからますます成功へと近づく。
言うまでもなく、企業にとって最も重要なのは人材です。若く柔軟な発想と行動力を持った新入社員が、5年後、10年後に大きな戦力になります。管理職の方々は、今どきの新入社員は何を考えているのかわからないとぼやく前に、上記の役割と要件を満たし、新入社員から尊敬される輝くリーダーを目指しましょう。