◆第7号 2007年2月25日
 
最近、セミナーや研修の受講者や、コンサルティングをしているクライアント企業の社長から、「今時の若者は直ぐに辞めてしまう」とご相談されます。「若者はなぜ3年で辞めてしまうのか?」という本も売れているようです。今まで経営コンサルタントとして多くの企業のお手伝いしてきて、若者が直ぐに辞めてしまう理由は、「尊敬」出来る人物がいないからだと、私は考えております。幹部や管理者、先輩社員が、「尊敬」される人物になれば、若者がすぐに辞めていく現象もなくなっていくでしょう。私自身も、これまでの人生で多くの方々から学ばせていただきました。今日は、私の人生を決定づけた人、尊敬する3人の恩師をご紹介いたします。
 
一人目は私の父(故)鋳方貞亮(関西大学名誉教授)です。父からは、自分の好きなことを徹底的にやる、そして、自己満足のレベルではなく、周りの人が「あなたはこの分野については凄いですね!」と言ってくれるレベルになること。そうなれば飯は食える(お金が入ってくる)。と教えられました。将来、何か自分の好きなこと、興味のあることを徹底的にやろうと思ったものです。
 
二人目は(故)中村天風先生です。残念ながら私はお会いしたことはありません。先生の「運命を拓く」(講談社)を読んだときにはすでに永眠されていました(昭和43年、92歳)しかし、この本が当時の私に与えた影響はとても大きかったことを鮮明に覚えています。私がそれまで色々と考えてきたことや疑問に思っていたことに一筋の光が差し込んだのを感じました。その後、「叡智のひびき」「真理のひびき」などを読み、今も時々読みかえしています。
 
三人目は芳村思風先生です。思風庵哲学研究所所長、名城大学講師をされておられます。先生の「感性論哲学」を初めて拝聴した時には、あまりの新鮮さと驚きで身震いしました。
その後、「感性論哲学の世界」「感性の時代」「いま感性は力」「人間の格」「21世紀の日本の使命」「時流独創の角塾経営」「人間観の革正」などを読みました。これらの本は、私の心の中に大きな影響と本物の人間を目指す意志を芽生えさせてくれました。
 
さて、幹部や管理職の皆様、「尊敬」される人物になっているでしょうか?私は能力や権力を行使することが幹部や管理職と思いません。まずは、自分の都合で物事を考えるのではなく、利他の精神で相手の立場に立って考えることがもっとも大切に思います。そして、「得」ではなく「徳」を積み、心を磨かなければいけないと考えます。今こそ、幹部・管理者は「物心共に豊かで良い人間」にならないと尊敬されることはないでしょう。

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