◆第12号 2007年4月1日

「経営者は経営の本質からずれていないか?」

 
10年以上にわたって経営コンサルタントをさせていただいていると、経営にとって何が最も大切かがわかってきます。アイデアや発想が良くても、商品力や営業力があっても業績が伸び悩む企業がいかに多いことか・・・まさに企業は経営者次第ということに気づかされます。ビジネスモデルや戦略、テクニックということも大切ですが、その根底を支える経営者の哲学や理念、使命感が、何よりも企業の長期的な成功を約束すると考えています。
企業が業績を上げるためには、競争に打ち勝たなければなりません。特に、資本主義の論理が崇拝されてきており、儲けることが目的になっている企業がなんと多いことか・・・最近の不祥事はそのことを象徴していると言えます。儲けること自体は悪くはないのですが、儲けるための戦術やテクニックに走るのではなく、まず思想や哲学、ロマンを確立して良いもの・サービス、良い人材づくり、お客様志向、社会貢献に取り組むことこそ、事業を成長し永続させる要諦と言いたい。
「一倉定の経営心得」(日本経営合理化協会)の中に、経営活動の本質について書かれています。皆様の何らかの参考になるとおもいますので、今日はそのエッセンスをご紹介します。
(1)会社の支配者
  会社の真の支配者は、お客様である。
(2)変化への対応
  事業経営とは、変転する市場と顧客の要求を見極め、これに合わせて我が社を作り替えることである。
(3)事業の成果
  事業の成果はお客様から得られる。
(4)好業績の原理
  社長たるもの、お客様の要求を満たすために、自ら先頭に立って、社内に混乱を巻き起こせ。
(5)業績不振の原因
  我が社の赤字は、お客様を忘れたのが原因である。
(6)社長の定位置
  社長の定位置は社長室ではない。お客様のところである。
(7)経営戦略とは
  経営戦略とは「戦わずして勝つ」あるいは「戦わずして優位に立つ」ための事業構造の変革であり、それによって自然に高収益を生むことが出来るような体制を実
  現することである。
(8)事業の定義づけ
  企業の定義づけは、その会社の事業を変えてしまう。
(9)集中の原理
  市場の全ての要求を満たそうとすると、全ての要求を満たせなくなる。お客様が望むのは、全ての品が揃っていることではなく、自分の買いたい品が豊富に揃っていることである。         (10)市場の多角化
  市場を多角化するということは、どの様な会社にとっても、優れた企業構造の一つの型である。
(11)理想的な経営構造
  理想的な経営構造は「工場を持たないメーカー」である
(12)環境整備
  環境整備こそ、全ての活動の原点である。
(13)最も優れた社員教育
  環境整備には、いかなる社員教育も、どんな道徳教育も足元にも及ばない。               (14)事業経営は戦い
  事業は学問でもなければ理論でもない。事業の存続を実現する戦いなのである。
 
 いかがですか?これこそ日本の経営者が追い求める「経営の道」であると思っています。私自身、経営コンサルタントの仕事を通して、クライアントの成長を支援して喜んでもらい、さらにクライアントが社会貢献することこそが自分の「使命」であり、「生きがい」であり、「誇り」です。

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