◆第19号 2007年5月20日

外国人と仕事することが当たり前になる

 
最近、コンビニエンスストアのレジやファミリーレストラン、居酒屋などで、外国人労働者を良く見かけます。コンビニや外食産業は、若者が就業してくれないから、外国人を雇わざるをえないのです。現在、外国人労働者は80万人くらいいると言われています。人口の減少や少子高齢化、団塊の世代の退職、新卒採用難などの影響を受け、2010年から労働力人口は年間85万人ずつ減っていきますから、外国人労働者が増加することは間違いありません。ある経済予測では、2050年までに2000万人の外国人労働者の移民を受けいれる必要があると言われています。
政府も国内の労働力不足を補うために、短期で外国人労働者を受け入れる新たな制度を作る方向に動いています。しかしながら、低賃金や劣悪な環境で働かされるなどの問題が起きています。「研修制度」を廃止するとともに、国内の労働力不足を補うために、短期で外国人労働者を受け入れる新たな制度を作るべきだと思います。受け入れ先を大企業から中小企業にも拡大したり、管理職への登用を認める方向に行くでしょう。そうすれば、新卒を採用できない中小零細企業は、外国人労働者をどんどん雇っていくのではないでしょうか。
今後グローバル化がさらに進み、M&Aが増加すれば、外国企業で働く、上司が外国人になることも当たり前になってきます。日産自動車にカルロスゴーン社長がいたように。日本人はグローバルスタンダードや外国企業の価値観も理解しなければなりません。このように外国人労働者が増えるとともに、外資が入ってくることにより、文化の違い、価値観の違い、マネジメントの違いでいろいろな問題が起こってくることが想定できます。言葉や文化の壁、価値観の壁を乗り越えて、トップの考え方を外国人から指導されることもあるし、外国人に指導していくことも出てきます。
もはや、日本人はグローバルスタンダードに従わざるを得ません。日本的経営の良さが失われていくことは大変心苦しいことですが、大きな流れには逆らえないことも事実です。日本企業、日本人にとって、大きな転換期にあるように感じます。
しかし、どのような変化があろうと、企業経営として一番大切なことは、「企業がどの方向に向っていくのか?」「企業のビジョンや目標は何なのか?」を社員全員に浸透させ、全社一丸となって同じ方向を目指すことです。企業を「川」の流れに例えると、どの方向に行くのかということが、企業のビジョンや目標、トップの夢であります。それを具体的にしたものが、社是や理念、経営目標などです。川の流れる方向に全社員が泳いでいることが、企業の成長、存続に繋がります。川の流れの方向と違う方向に泳いでいる社員は、すぐに方向転換させなければなりません。このように、外資が増え、外国人が増えれば理念や方針を徹底することがさらに難しくなることは間違いありません。

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