◆第9号 2007年3月11日

強い社員を育てるには「守・破・離」のプロセスで教育せよ!

 

業績回復・団塊世代の退職に備えて人材確保を急ぎ、大企業がこぞって新卒を大量採用しています。多くの中小企業はいい人材が採れないと嘆いていますが、私は、「いい人材を採る」のではなく、「いい人材に育てる」と考えています。
学生にとって売り手市場であることから、多くの企業で学生をお客様扱いするとともに、すぐに辞められては困るために厳しく教育をすることに躊躇しています。さらに、即戦力という掛け声の下に、研修期間が短くしてすぐに現場に配属する傾向が強くなっています。
入社の段階で経営理念を叩き込み、商品知識を徹底的に覚え込ませ、マナーを身につけさせる研修をしないから、大卒でも3年以内に4割近く辞めるという社会問題を引き起こしているのではないでしょうか?せっかく苦労して採った新入社員に辞められては時間とコストのロスになりかねません。
社員には、3つのレベルがあると私は考えています。
 
レベル1 1から10まで指示を出さないと行動できない人材
レベル2 目的とやり方をある程度指示すれば行動できる人材
レベル3 目的を示せば行動できる人材
 
新入社員は、このレベル1の人材であると考えています。学生から社会人になり、何もわかっていない新入社員には、徹底的に経営理念・商品知識、マナーや躾を叩き込まなければなりません。この基本が刷り込まれていない人は、レベル2やレベル3に上がっていくことはできません。どのような世界でも人が育つ過程は「守・破・離」というステップで進んでいくべきだと考えています。
先日、『勝てる組織を作る意識革命の方法』という本を読みました。著書の土田雅人氏は、「組織力を高める為には徹底して基礎の「型」に嵌めないといけない、基礎の方が出来上がったら「型」を超えて個人力を伸ばさなくてはいけない、そして組織力の基礎的な「型」と個人力を融合させ新しい「型」を作らなければいけない。」とおっしゃっております。
土田氏は、85年に同志社大学を卒業後サントリーに入社、ラグビー選手として活躍後2000年に監督に就任し、成績が低迷していたラグビー部を3年間で再生させ、常勝集団を作り上げたそうです。
日本古来の武道や茶道などの教えである「守・破・離」のプロセスを実行することで、どん底に落ちた組織でも見違えるほどに再生することができるということを実証した事例でしょう。
 新入社員の基礎は最初の2週間で決まります。間違っても新入社員の顔色を伺うようなことはしないでほしいものです。

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