◆第22号2007年6月17日

「報・連・相」の基本は挨拶にある

 
先日、顧問先の幹部から「うちの部下はなかなか「報・連・相」をしてこないのですが、いい指導法はありませんか」と相談を受けました。こういう場合は、職場内の人間関係が悪かったり、コミュニケーションが少ないことに原因があります。最近は特に、内線電話、携帯電話やEメールでのコミュニケーションが増えてきたこともあり、部下と対面でコミュニケーションをとる機会が少なくなってきました。さらに、上司もプレイングマネージャーで部下とかかわる時間が以前に比べ少なくなってきています。たとえ接する時間があっても「報・連・相」をしたくなる上司がいないのも大きな問題です。いつも忙しそうで、イライラしている上司には、部下は話し掛けにくいし、「報・連・相」もやりにくいものです。このように、部下とのコミュニケーション不足から、信頼関係が薄れ、「報・連・相」が上手く機能しなくなっているのです。
「報・連・相」を活発にするためには、まずは上司が話しかけやすい雰囲気をつくることから始めてください。コミュニケーションの第一歩は挨拶することからです。上司の方々は、自らすすんで部下に挨拶をしているでしょうか?こちらから大きな声で元気よく挨拶をすることで、部下は心を開き、話しやすくなるのです。「おはよう」「よろしく」「ありがとう」の挨拶には、部下に対しての感謝の気持ちが込められています。挨拶は「知らない人との人間関係を作る」ためと考えがちですが、むしろ部下との連帯意識を確認したり、部下との人間関係を改善する効果があります。
あなたは上司として部下に挨拶ができているか、チェックしてみてください。
 
1.自分から部下に明るく「おはよう」と言っていますか?
2.いつも笑顔でキビキビとした態度で挨拶をしていますか?
3.先に退社する時、部下に一声かけてから帰っていますか?
4.会社に電話をかけた時、部下に「お疲れさま」と言ってねぎらっていますか?
5.部下からの報告が終わった後、「ありがとう」「ご苦労さま」と言っていますか?
6・部下に仕事を指示した後、「頼むよ」「頑張ってね」と声をかけていますか?
7.部下を待たせてしまった時、「お待たせいたして申し訳ない」と言っていますか?
8.廊下や階段で部下とすれ違った時、「お疲れさま」と言っていますか?
9.部下を叱った後は、上司から声をかけていますか?
10.自分から積極的に部下に話かけていますか?
 
上司から明るく挨拶をするだけで、会社のムードが変わり、部下に感謝する気持ちを持つことで、部下との連帯感を強め、コミュニケーションが活発になります。この連帯意識の向上により、部下からの「報・連・相」も徐々に改善されていくのです。たとえば、上司が部下を厳しく叱責した後は、お互いに嫌な雰囲気になりますが、上司の方から明るく声をかければ、上司も部下も気持を切り替えることができるものです。このように挨拶が意思疎通、コミュニケーションの改善を図り、職場に「報・連・相」を気軽に行える雰囲気ができあがってきます。「報・連・相」のやり方を部下に教える前に、まずは、上司であるあなたがキチンと挨拶をし、部下とのコミュニケーションをとり、信頼関係をつくることが重要ではないでしょうか?

お問合せ・ご相談はこちら

ご不明点などございましたら、
お電話もしくはお問合せフォームよりお気軽にご相談ください。

お電話でのお問合せはこちら

06-6228-8152

社員から尊敬され1年でバトンタッチできる経営者に育成する「後継者個別指導 鋳方塾」を運営し、二代目教育に注力!