「招客招福」(儲けの王道がみえる88の話)を読んで

                       著者 小阪裕司 日本経済新聞出版社

  この本は、全国の商人の方の実話である。心温まる話もあれば、驚く内容もある。全部で88ある。著者曰く、この88話を通じて「商売の王道」を感じていただきたいとのこと。その一つを紹介したい

価格以上に語るべきポイント

   A店、B店という二店の酒店がある。この二店、あるときある酒蔵から商品原料として同じ古酒を4合(720ml)瓶で仕入れた。

  A店ではこの古酒を、仕入れた4合瓶のままラベルと価格をつけて売った。セールスポイントは「古酒である」という点と、「他の古酒より割安である」という点である。古酒はそもそも希少で高級なもの。割安感が必要と判断し、そうした価格設定にしたため、粗利はそれだけ抑えられている。  

  一方のB店はこの古酒を300ml瓶に詰め替えた。そして価格をこの古酒が仕込まれた年と同じ数字にした。その結果粗利は約80%とかなり高めになった。B店での、セールスポイントは、まずこの古酒の歴史だ。この古酒が仕込まれた年のできごとを語り、お客に「あなたはその年何歳でしたか?」と語りかけた。その上で、この古酒の希少性を語り、古酒というものの特質を語り、さらにプロである自分が試飲した印象を語った。

  その結果は、A店ではほとんど売れなかった。しかし、B店では4合瓶に換算してもA店の10倍以上の数量が売れた。しかも特筆すべきはB店の粗利の方がはるかに高いということだ。
  お客は商品を価格で買うのではない。これは私が常々思うことだが・・・。お客は商品を価格によって欲しいと思うのではない。もちろんお客は欲しいと思った商品の価格はチェックする。買えるか買えないかを判断するためだ。しかしお客にとって価格とはその程度のものなのだ。

  私達商人は、このB店のように価格以外にお客に語るべきことが沢山ある。その結果お客も価格以上に検討すべき事を知るのである 

参考になりますね!

価格だけでなく、品質、サービス、自分など・・・。

物語にするのも結構うけますね!

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