エコカー電池で変わる産業地図

  電池が自動車の競争力を決める時代がやってきた。世界規模で進むハイブリッド車(HV)、電気自動車(EV)への需要シフトが自動車作りや産業構造を根本から変える時代になる。エコカー電池の開発・生産に必要な人材や原材料をどうして集めるか。日本の基幹産業である自動車、電機そして素材分野で激しい戦いが繰り広げられるであろう。
  パナソニックとトヨタはエコカー電池を共同開発・生産してきた。そのトヨタが、2011年初めに投入するミニバンタイプのHV・「プリウス」に三洋電機のリチウムイオン電池を搭載する。1997年に発売された初代プリウス以降、プリウスはニッケル水素電池を動力源としてきたが、蓄電容量や出力が大きく、小型軽量化が可能なリチウムイオン電池の採用で、燃費効率を高めたり室内を広くしたりすることができるようになる。
  「電池技術がクルマの性能を左右する」と言われている。エコカー、そこに積む電池の両方で日本は世界のトップを走っている。だが優位は磐石ではない。米国、韓国、中国などは直ぐそこまで来ている。日本は過去に、半導体、液晶、太陽電池など、世界のトップに立ちながら競争の優位を保てずに後退した産業は多い。

  技術や人材、市場の争奪戦は国境を越えて企業の優勝劣敗を明確にする。日本勢が優位を保つためには、官民一体の総力戦が必要だろう。

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