今回の円高で思うこと

  日本は今までに3回の円高に直面した。最初は1985年のプラザ合意後である。年初1ドル=250円前後だった相場は翌年末には160円前後まで上昇した。この時の製造業の対応は、徹底した経費節減と完成品・部品メーカーの一体となっての原価低減であった。そして空洞化は起きなかった。 2回目は、1995年に1ドル=79円75銭の史上最高値を付けた以降である。このときは中国が世界の工場として台頭し情勢は一変した。製造業の多くは一気に対中投資を拡大した。それでも大手の製造業は主要な生産拠点を国内で守った。それができたのは、最先端の自動・省力化設備を導入したからである。当時中国と日本の人件費は1対20と言われていたが、なんとか生産効率で補った。しかし、いくらかの空洞化は起きた
  そして今回である。経費節減も限界、省力化設備への投資も効果が薄い、部品の調達も国内を優先する原価低減策ではなく世界各地に広がる。このままでは企業は生き残りのために海外に出ていかざるを得ず、空洞化が現実のものになるであろう。

  政府と日銀が本腰の対策を早急に打つことが望まれる

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