住宅市場の流れについて
2008年の一戸建て住宅の供給シェアーは1位積水ハウス(4.2%)、2位タマホーム(2.6%)、3位大和ハウス(2.5%)、4位積水化学工業(2.5%)、5位ミサワホーム(2.4%)となっている。上位5社を足しても15%以下であるということは、圧倒的に中小企業が多いということがいえる。
これは、住宅産業が扱う商品の特長に加え、地域に密着した傾向が強いということであろう。上位を占めるメーカーは独自の工法で競い合っているので、他社を買収しても規模のメリットが出にくい。そのため、住宅産業のスリム化は専ら不況期に中小業者が淘汰される形になっている。
一方、住宅設備機器業界では、再編の動きが活発である。住生活グループは、トステム、INAXなどを持つ大手であるが、今年の4月には新日軽を完全子会社にする。この結果、住生活グループのアルミサッシ事業は50%近いシェアーになる。住宅設備機器はもともと寡占傾向が強いが、新築住宅が低迷するなか、規模を拡大することで営業基盤を固めようとする志向がより強まっていくであろう。