高度成長が始まってからの50年間と今後の成長について
2010年新しい年の始まりである。日本がこのまま、緩慢な衰退を続けるか、それとも再成長への舵を切るか。大きな分岐点である。戦後の日本の高度成長は1960年に始まったといって良い。今年で丁度50年である。この50年を振り返ると、繊維、鉄鋼、電機、自動車などの基幹産業が2度の石油危機などを乗り越えて競争力を向上させ、日経平均が最高値をつけた89年までの30年間が成長期である。その後90年のバブル崩壊から今日までの20年間が衰退期と考えて良いと思う。この長い衰退期の中で何とか世界一の水準を保ってきたのは企業の技術力であろう。再成長のベースを企業の技術力の向上、特に基礎技術や産学連携を含む技術力に期待する所が大きいのはこのためである。
日本のGDPはこの20年間約500兆円である。日本が再成長できるかどうかは、民主党政権がこの6月にまとめる新成長戦略が大きなポイントになる。今年の参院選の大きな争点の一つは成長戦略であろう。これに失敗すれば再び政権交代もありうるのではないか!