菜根譚から
菜根譚はおよそ400年前に明代の学者洪自誠によって書かれた処世訓です。著者の洪自誠は、儒教・道教・仏教という、3代思想について学び、それぞれの足りない分を補足してこの本を書いたと言われています。儒教は自らを厳しく律して学ぶ事を説き、道教は反対に自由にのんびりと生きる事を勧め、仏教は宇宙の真理を語り悟りの境地を教えます。
菜根譚にはこれらの全ての要素が含まれているので、あらゆる悩みや疑問に答えを与えることができると言われています。日本では多くの人に読まれてきましたし、座右の書にする人も多くいます。東急グループの創始者 五島慶太氏、元首相の田中角栄氏、などです。
そのうちの一つを紹介すると
「人徳を磨く」(前集59)
人徳によって得られた財産や名誉は、ひとりでに枝葉が生い茂る野の花のように、大きくなり続ける。
事業の功績によって得られた財産や名誉は、移し替えられたり捨てられたりする鉢植えの花のように、どうなるか不安定だ。
権力によって得られた財産や名誉は、数日で枯れてします花瓶の花のように、かりそめのものにすぎない。
毎日少しづつ人徳を磨く人生を歩みたい!!!