金融サミット(G20)について
2009年4月2日、第2回金融サミットがロンドンで開催された。
今回の首脳宣言の骨子は
1、世界経済の成長・雇用の回復
(1)各国の追加財政支出は来年末までに5兆ドル(約500兆円)に。
世界の成長率を4%引き上げ
(2)IMFは来年末までに世界経済の2%成長を予想。
2、金融監督・規制の見直し
(1)金融安定化フォーラムを強化し、「金融安定化理事会」を創設。
参加国を20ヶ国・地域に拡大
(2)ヘッジファンドを規制・監督の対象に
(3)タックスへイブン(租税回避地)地域を特定し、制裁措置を準備
3、国際金融機関改革
(1)途上国支援へIMFの資金を3倍の7500億ドル(75兆円)に拡大
(2)IMFでの新興国の発言権の拡大
4、保護主義の阻止
(1)09年秋まで新たな貿易障壁を設けないを10年末まで延長
(2)貿易金融への支援拡大で協調 ということになったが、
各国がどれだけ実行できるかが今後の課題である。
因みに、金融サミットとは、昨年11月に創設した緊急首脳会合のこと。
米国を震源とする世界的な金融経済危機への対応を話し合う。緊急危機克服という目標と、金融の監督・規制や追加財政支出、保護貿易阻止などにどう対処するか?難問が山積している。参加国はG7(米国・カナダ・日本・英国・ドイツ・フランス・イタリア)、BRICS(ブラジル・ロシア・インド・中国)、メキシコ、アルゼンチン、オーストラリア、韓国、インドネシア、EU,トルコ、サウジアラビア、南アフリカの20カ国・地域で構成し、参加国の実質国内総生産は世界全体の80%以上を占める。