世界の経済はG8からG20体制へ

  11月14日から15日にワシントンで開かれた20カ国・地域による緊急首脳会合(G20)は歴史の転換点になるであろう。金融危機後の世界経済の規律を定め、貿易や金融の秩序を管理する役割は一体誰が担うのか?

   従来の米国を中心とする先進国から新興国への主役の交代を予感させるものであった。金融サミットに臨んだブラジルのルラ大統領は「もはや先進国だけで世界経済の問題を解決できない」と言い、インドのシン首相も「G20参加国を除いて、どんな政治的、経済的な決定を下しても何の意味もない」と語っている。

   グローバル経済の現実を見れば、主役だった日米欧の力の相対的な衰えは明白である。現在では、世界の経済成長への先進国の寄与率は30%まで落ちている。第二次大戦後の国際金融の秩序を定めたブレトンウッズ体制は、1945年に発足した、その中心は国際通貨基金と世界銀行である。市場原理と自由競争を重んじる同体制の中で、世界経済は過去60年間なんとか秩序を保ってきたが、今回の証券化金融商品の市場での暴走と金融危機を未然に防ぐことができなかった。

   今後は、自由放任の市場原理主義では立ち行かなくなっている。かといって政府による規制を強めすぎれば経済の活力を損ないかねない。次回2009年4月のロンドン金融サミットで各国はどのように対応していくのか?注目である。

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