野村ホールディングスが
破綻した米リーマン・ブラザースの主要事業を買収
野村ホールディングスが9月23日に、破綻した米リーマン・ブラザーズの欧州と中東地域の主要事業を数百億円規模で買収することになった。約2500人の社員も引き継ぐ。前日にはアジア・太平洋事業の買収も決定している。
野村はこれで北米を除くリーマン・ブラザーズの主な事業基盤を引き継ぎ、高度なノウハウや多様な顧客層を手中に収めることになる。買収する対象は、英国、ドイツ、ロシア、UAE(アラブ首長国連邦)、などの10カ国で、リーマンの欧州、中東事業のうち株式売買、M&A(合併・買収)の助言を行う投資銀行などの主要部門である。
これにより、野村は欧州、中東、ロシアでの存在感をかなり高めることができるであろう。特に、中東産油国や欧州の大手機関投資家等の顧客網を活かし、世界各地の株式売買の取次ぎや、大型M&Aの実現につなげることは非常に大きな意味をなす。リーマンの北米部門は、既に英銀大手のバークレイズが1800億円で買収している。又、三菱UFJフィナンシャルグループが、これも電撃で、米証券2位のモルガン・スタンレーに20%出資し筆頭株主になる事になった。
この2週間ほどで、世界の金融界は劇的に変化した。今後の動きに大いに注目すべきであろう。