リーマン・ブラザース倒産、メリルリンチ身売り

   アメリカの金融危機はいよいよ本格的になってきた。先週末で経営が行き詰っていたアメリカ大手証券のリーマン・ブラザーズは、週末の財務長官、FRB(米連邦準備理事会)議長、主要金融機関代表が集まった緊急会議でも救済策がまとまらず、月曜日に連邦破産法の適用を申請し倒産した(史上最大の負債総額63兆円)。この時の緊急課題にはあと2社の処理についても議論が交わされた。

   1社はメリルリンチ、あとのもう1社は保険最大手のAIG(アメリカン・インターナショナル・グループ) である。メリルリンチはバンク・オブ・アメリカが来年3月末までに救済合併することでなんとか合意した。そしてAIGはその後、FRBが、約9兆円融資することで一時的に救済された。しかし、これら一連の事態は、単にリーマンが倒産したというだけでなく、いよいよ米国の超大手金融機関が連鎖倒産し始めそうな状況になってきたことを示している。

 

  日本においても、事態は今後相当悪くなることが予想される。リーマン本社が倒産したので、日本法人も民事再生法の適用を申請。負債総額は3兆円。同社が発行している無担保社債だけでも、あおぞら銀行が486億円、みずほグループが400億円、新生銀行が242億円、三菱東京UFJが194億円、三井住友が185億円保有しているようである。

しかし、これ以外にも大手金融機関や地方銀行が多額の債権を持っているようである。

 数年前に、ウオーレンバフェット(米の有名な投資家)が言ったように、「デリバティブは金融の大量破壊兵器」と化してしまったようである。

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