2008年3月1日第59号

「てんびんの詩」と近江商人家訓

 
「てんびんの詩」という映画をご存知だろうか?
近江の大店の息子が小学校を出た翌日から、なべ蓋売りにだされ、悪戦苦闘しながら3ヶ月程でやっとなべ蓋を売ることが出来たというストーリーである。その間の息子の感情、や思考の変化を上手に描写し、家族の思いを綴っている。
 
この映画は、近江商人の商人道を描いたものである。商売はてんびん棒を担ぐように、前が重すぎても後ろが重過ぎても上手く担ぐことが出来ない。前後のバランスがとれてこそ上手に担ぐことが出来る。一方ばかりが良ければ他方は面白くない。このようなことでは商売は長続きしないといったことを言いたかったのだと思います。
「商売は売り手と買い手がお互いに信頼し納得する適正価格を続けることで成り立つ。」ということを・・・。
 
近江商人の家訓には素晴らしいものが多くありますが、その中で2つほど紹介します
 
1、「三方よし」
「三方よし」とは、「売り手よし、買い手よし、世間よし」のこと。
商いは買い手と売り手の思いが上手く結びつかなければなりません。これが「売り手よし、買い手よし」です。お互いがWIN−WINの関係になることです、その為には信用とか信頼が大切だという教えです。そして、もう一つ「世間よし」と言う考えが大切なのです。これは、売り手と買い手を含めた社会全体のために良いことをしようという考えなのです。今でいう、世の中に貢献するということだと思います
 
2、「人の道,天の道」
自然のめぐり合わせにより、毎日太陽が東から昇って西に沈み、毎年春夏秋冬の繰り返しがあるのと同じように、人間の行う行為は「人の為」ではなく、全て「己に帰る」のである。自分の努力や頑張りは結局は巡り巡って自分自身の為なのだということだと思います

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