◆第44号2007年11月12日

ワークライフバランスは人生観がハッキリしないと絵に描いた餅!

 
 最近、ワークライフバランスという言葉をよく耳にするようになりました。どういう意味かというと、「仕事と生活の調和」「仕事と私生活の共存」と訳されています。女性のために、仕事と家事・育児の両立支援というように受け取られがちですが、決してそうではありません。自分自身の生活、人生をどのように設計するのかということを問われているのです。ですから、男性のためのワークライフバランスの方が、切実に求められていると思います。バランス感はその人の価値観やライフステージの位置によって異なります。もっと重要なことは、人生観がはっきりしていないとうまくバランスが取れないということです。今の生活がどのような状況で、将来にどんな目標を持つかによって時間・お金の使い方が変わってくるものです。20代は自分の可能性を探して仕事に打ち込むことも大切です。30代は子育てやマイホームを持つことも考えなければなりません。40代は子供の教育と同時に会社での責任も高まってきます。50代は老後の準備や親の介護のことも考えなければなりません。極端な選択かもわかりませんが、『ビジネスエリートとしてバリバリ働いて年収1000万』でも『スローライフとして田舎でゆったり暮らして年収300万』でも、自分の価値観に合ったライフスタイルを選べばいいのです。しかし、現実的にライフスタイルを選択できるのは、人生観をハッキリ決めた人だけです。ただ漫然と働いている人は、結局どちらも選べないのです。
皆さんは、仕事以外の時間を大切にする前に、どういう人生を生きるのか、どのように仕事に取り組むか、キチンと人生設計をしているでしょうか?
会社は、その成長や発展を具体的に実現させるために、長・中期経営計画、短期経営計画、今期の経営方針などを作成します。経営計画や方針をもとに、各部門でより具体的な目標を設定し、部門としての計画を作成して、実行し、成果を出そうと努力します。同じように、企業人としても、一人ひとりが人生の目標を設定し、人生計画を立て、実行して、その目標を達成していくことは大変重要です。なぜなら、目標を立てて計画を練り、あきらめずに頑張ることが、成功の近道だからです。ワークライフバランスだから仕事以外の時間を大切にしようと思っても、目標もなく、そのときが楽しければいいというその日暮らし的に生きていて、本当にそれですばらしい人生といえるのでしょうか?
例えば、あなたは、タクシーに乗るときに、目的地をはっきりと言うはずです。「どこでもいいから、適当に走ってください」などとは決して言いません。また、カーナビを設定する時も、目的地を入力しないと行き方を案内してくれません。仕事では目的や目標を言ったり求めたりするのに、あなたの人生の目的や目標を明確にしないというのはいかがなものでしょうか?
仕事の目標はもちろん大事ですが、同時に、人生の目的、目標を明確にしておくべきです。人生のテーマには、下記の6つの分野があると私は考えています。
 
①健康 … 健康が一番大事
②心の背骨(信条、哲学) … 「私は将来こうなりたい」「私の将来の夢は○○」といった思い
③趣味・生きがい・ライフワーク … 人生、何か楽しみがなくては生きる価値がない
④経済力(下記の3条件を踏まえて、仕事で成功すること)
 ・不完全性の自覚からにじみ出る謙虚さを持つこと
 ・より以上を目指して生きること
 ・人の役に立つ人間になること
⑤家庭生活 … どのような家庭を築きたいかをイメージする
⑥社会生活 … ボランティアなど
 
まずは、人生の目的、そして、どういう人生を設計するか、どのような目標を設定するか(長期、短期、有形、無形)が大事です。目標を明確にし、期限を決めた具体的な行動計画書を作成し、実行します。色々な問題が発生したり、くじけそうになったりすることもありますが、「最後までやり抜く」という強い心で目標を達成してください。私も、目標に向かって、人生を精一杯生きたいと思います。

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