◆第30号2007年8月5日

リーダーに求められる9つの魅力

 
 先日、日本マクドナルドホールディングズの業績が回復しているという記事がありました。業績が回復をしている大きな理由は、リーダーが代わったことにあります。2004年に原田泳幸氏という新しいリーダーが就任した当初は、古い経営陣を一掃して、過去の経営と決別するため藤田田氏の創り上げた企業風土を刷新していきました。最大の秘訣は、米国本社の意向に沿ったグローバル戦略を推進したことにあります。2006年度には5年ぶりに年間売上レコードを更新し、2007年6月の中間決算は、前年度同期比で5.5倍の経常利益を出しています。原田氏が就任してからは、明確な戦略を打ち出し、その戦略を浸透させるために、全社員に明確なゴールを示し、ゴールまでの細かいステップを分かりやすく伝え、今やるべきことを具体的に伝え、リーダーシップを発揮していったことが現場をよみがえらせたようです。ビジョンを明示して、現場社員との対話を持つことで、「チームのパフォーマンスを最大化させる“セルフコントロール”」に秘訣があると雑誌で述べていました。まさしく、企業を変革していく時には、改革を指揮するトップの「信念」と「明確な戦略」「現場との対話」「忠実な戦略の実行」が、極めて重要といえます。原田氏の功績を見ると、やはり、トップのリーダーシップの力が大きいと感じます。外資系一筋のキャリアを歩んできたことで、子会社トップの処世術を心得ていたことも大きな要因でしょう。
これからの変革型リーダーは、親分肌的、職人的なリーダーではなく、ビジョンを明確にして戦略を説明し、現場で部下とコミュニケーションをとって、部下と共創していくリーダーシップを発揮することが求められています。戦略を実現するためには、部下が主体的かつ能動的に参画することが不可欠です。部下のやる気と本気、コミットメントをいかに引き出すか、いかに高めるか、コミットメントおよび動機づけの本質とそのマネジメントを身につけなければなりません。ここで忘れてはいけないのが、異なった価値観を持つ部下を育てて活かすには、「社長を尊敬している」「部長に憧れる」「課長のようしなりたい」というように、リーダーに魅力があることが前提です。太平洋戦争時代、連合艦隊司令長官山本五十六は、その傑出した人柄で今なお語り継がれる魅力あるリーダーの一人です。山本五十六は、大変な部下思いであったそうです。愛情をもって部下を叱咤し、その思いは部下にもよく伝わったといいます。「山本長官のためならなんでもやれそうだ」と、そういう思いにつき動かされた部下は多かったと聞きます。 
ここで、部下から見てリーダーの魅力とはどのようなことか考えてみましょう。私はリーダーの魅力には9つの要素が必要であると考えます。細かいことも入れるともっとあるでしょうが、最低これだけは心得てほしいものです。
①人柄がよい
②部下の成長を考えて、面倒をよく見る
③目標達成意欲が強く、責任感がある
④物事を肯定的に、前向きにとらえ、実行力がある
⑤論理的な思考ができて、話が明快である
⑥勉強熱心である
⑦人を思いやる
⑧感謝の気持ちを持ち続ける
⑨健康で、私生活が乱れていない
いかがでしょうか。「リーダーに求められる9つの魅力」を前提に、リーダーがイキイキ楽しく、仕事をしている姿が肝心です。皆さんも、魅力的なリーダーを目指して、部下をひきつけるリーダーシップを発揮しましょう!

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